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黒ラベル奮闘記第5回 ~大屋均氏⑤~

絆をつなぐ黒ラベル

サッポロビール執行役員 大屋均近畿圏本部長

 横浜支社の営業を6年担当したのち、所属長、事業場長として各地を回ってきた。時代とともに消費者ニーズも変わり、現在、当社は総合酒類メーカーとしての道を歩んでいる。しかし、当社がここまで来られたのは、やはり黒ラベルがあったからこそだと思う。

 近畿圏本部長として着任する際、シェアが低い分、黒ラベルへの思いも相応だろうと高を括っていたが、そうではなかった。「お前達が一番大事な黒ラベルの事を愛してなくて、どうやって俺達が売るんだよ」。私達が忘れかけているかもしれない大事な気持ちを、お得意先の皆様が持って下さっていると痛感した。

 残念ながらこれまで関西の市場では、黒ラベルがあまり店頭に並んでいなかったが、昨年の震災を機に並べて頂けるようになった。その黒ラベルが売れ始めている。買いたくても買えなかったという方が多いことの表れだと思う。本社のお客様相談センターに「黒ラベルを買えるところはありませんか」との問い合わせもいただく。

 “黒ラベルを飲みたい”と思って下さるお客様がいて下さり、実際に行動を起こしてくれるお客様がいて下さる。それは黒ラベルが35年間にわたり積み上げてきた信頼があっての事だと思う。

 時代背景や消費者ニーズが変化する中、黒ラベルの持つお客様からの信頼を自ら分散させてきてしまったという側面もあるかもしれない。発売から35年。当社にとって黒ラベルは本当に大事な基幹商品なんだという意識を、私達全員が持たなければいけない。サッポロビールとお客様の絆をつなぐのは、今までもこれからも黒ラベルだ。(了)

※全国醸界新聞2012年5月27日号掲載

※本記事の内容は日付等の記載がない限り「醸-かもす-」掲載時点でのものであり、将来にわたってその真意性を保証するものでないこと、掲載後の時間経過等にともない内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。

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